QC検定(品質管理検定)をご存知ですか?品質管理に関する求人、転職情報の中では最も出現頻度の高い資格です。

ここではQC検定(品質管理検定)がどんな検定なのか、受験方法や難易度と合わせて紹介したいと思います。

そして、あなたが品質管理の転職を考えているとしてQC検定が役に立つ資格なのか、転職市場における価値についても紹介したいと思います。

すでにQC検定に合格しているあなたも、これから受検を考えているあなたも、ぜひ最後までお読み下さい。

 

QC検定(品質管理検定)は転職に役に立つ資格なのか?

恐らく、あなたが最も関心のあるだろうこの問に対する答えから説明しましょう。

「QC検定(品質管理検定)は転職に役に立つ資格なのか?」

いきなり結論から言えば、

「役には立つが、単に資格を持っているだけで断然有利になるほどではない。」

と言うことになります。

 

大手の転職サイトDODAの職種図鑑によると、モノづくり系の品質管理・品質保証の仕事で転職した人が、QC検定2級を持っていた割合はわずかに2%、3級で3%に過ぎません。

このデータは品質管理の転職にQC検定の合格資格がなくても支障ないことを示しています。

 

更に、大手の転職情報サイト7社における、品質管理・品質保証の求人件数と、「QC検定」をキーワード検索したときの求人件数を調べてみました。

その結果が表1です。

 

■「QC検定」をキーワード検索した結果(表1)

転職サイト QC検定の求人件数 品質管理の求人件数
DODA(デューダ) 69 1,516
マイナビエージェント 14 936
リクルートエージェント 2 4,068
パソナキャリア 1 1,461
メイテックネクスト 35 560
キャリコネ 100 5,590
キャリアカーバー 37 2,837

注)2018年12月2日調査。DODAは公開案件のみで非公開含まず。

 

表1をご覧頂くと一目瞭然です。転職サイト各社とも品質管理・品質保証の求人は非常に多いのですが、反面「QC検定」をキーワードに求人検索しても微々たる件数しか見つかりません。

すなわち、ほとんどの企業は品質管理、品質保証の求人に「QC検定」を考慮していないのです。

 

では、QC検定合格は転職に全く役に立たないのでしょうか?

いいえ、決してそんなことはありません。各社ともQC検定と言う資格そのものは求めていませんが、「品質管理の知識、スキルを持った実務経験者」は求めています。

ほとんどの求人では応募の必須条件、あるいは歓迎条件に「品質管理の実務経験」を要求しています。

 

従って、あなたが品質管理の実務経験者であることをアピールする必要があります。その時に、QC検定の合格者であることはあなたのアピールの信ぴょう性を増します。

つまり、QC検定そのものをアピールするのではなく、あくまであなたの品質管理者としてのキャリアをアピールする手段、材料の1つとして使えば立派に役に立ちます。

 

ただしQC検定も等級があり、キャリア採用の場合は最低でも3級以上、出来れば2級以上が望ましいです。

4級は新卒採用ならともかく、キャリア採用ではほとんど役に立ちません。

 

QC検定(品質管理検定)の概要説明

ではQC検定がどのような資格なのか、受検方法や難易度など紹介したいと思います。

QC検定はどんな資格か?

QC検定は正式には「品質管理検定」なのですが、一般にはQC検定と言う表記の方が多く使われているようです。

この資格は一般財団法人日本規格協会(JSA)が認定する民間資格です。2005年より始まった資格であり、比較的新しい資格です。

それでも2018年時点で累計の合格者は約44万人に達しています。

 

JSAによれば、QC検定について次のように説明しています。

品質管理検定(QC検定)は、品質管理に関する知識をどの程度持っているかを全国で筆記試験を行って客観的に評価を行うものです。

QC検定には4級から1級までの等級があり、それぞれに必要とする知識のレベルが異なります。従って、QC検定の合格者であることは、合格したレベルでの品質管理のエキスパートであることの証明になります。

 

QC検定の等級

QC検定には4級から1級までの等級があり、それぞれのレベルは以下の通りです。

■4級

品質管理の基礎知識を身に着けているかを問うレベルです。高校、高専、大学などの学生が就職に備えて取得する、あるいは派遣社員として工場で働きたい人が目指す等級です。

 

■3級

QCの7つ道具である、

●パレート図
●特性要因図
●グラフ
●チェックシート
●ヒストグラム
●散布図
●層別

を使いこなせるレベルです。

品質管理の実務経験があって他からのサポートがあれば問題解決が可能なレベルです。あるいは在学中の学生であっても、品質管理の勉強を継続して行い知識を深めたレベルです。

 

■2級

実際に品質管理の仕事に従事している人のレベルです。QCの7つ道具を使いこなして問題点を見つけ、自ら解決出来るレベルです。QC活動や小集団活動のリーダーになれるレベルとも言えます。

品質管理、品質保証の求人では2級以上を要求されることが多いです。

 

■1級

1級となると、社内の品質管理部門のリーダークラスです。社内の様々な品質問題の解決や顧客要求に応えるための幅広い知識と豊富な経験を有することが要求されます。

 

QC検定の受験方法

■受検資格

全ての等級で受検に制限はありません。誰でも受検可能であり、どの等級からでも受検出来ます。

 

■受験料

●1級 8,220円
●2級 5,140円
●3級 4,110円
●4級 3,080円

複数の等級の併願割引、あるいは繰り返し受検の割引があります。詳しくは一般財団法人日本規格協会(JSA)のサイトをご覧下さい。

 

■受験時期

毎年3月と9月の年2回です。日時は受検時に確認して下さい。

 

■受検場所

●受検地

受検等級によって異なります。こちらからご確認下さい。

●試験会場

試験会場は申込受付後、受検票に記載して通知されます。ただし自分の希望地を選ぶことは出来ません。指定された会場で試験を受けます。

 

■受検の申し込み方法

●WEB申し込み

●郵便局から受験料振り込みによる申し込み

この2通りのいずれかの方法で申し込みます。

 

QC検定合格の難易度

2017年9月の実績を紹介します。

■QC検定の難易度(表2)

等級 受検者数 合格者数 合格率
1級 1,100 29 2.64%
2級 12,355 4,495 36.38%
3級 33,326 13,710 41.14%
4級 9,651 8,222 85.19%

 

表1の通り、1級となるとかなり合格は困難です。1級の1次試験のみ合格した場合、準1級として認められます。(ただし合格証はなし)

2017年9月実績では準1級は50人いました。

 

ネットでQC検定合格者の体験記を読むと、4級、3級はテキストによる独学で十分合格可能。2級以上は実務経験がないと合格は難しい。こんなことが書かれています。

確かに過去問を見る限り、その通りだと思います。

 

■各等級の合格ライン

●4級

総合得点の概ね70%以上。マークシート・90分。

 

●3級・2級

出題を手法分野・実践分野に分類し、各分野の得点が概ね50%以上であること。及び、総合得点が概ね70%以上であること。マークシート・90分。

 

●1級

次の3つの条件を全てクリアすること。

①一次試験(手法分野、実践分野):各分野の得点が概ね50%以上であること。及び、総合得点(手法分野+実践分野)が概ね70%以上であること。

②二次試験(論述):得点が概ね50%以上。

③総合得点(一次・二次試験の合計点)が概ね70%以上。

マークシート・論述 120分。

 

●準1級

1級試験の合格基準の内、「①一次試験」のみ満足した場合。

 

■各等級の試験問題サンプル

認証元のJSAのサイトにサンプルが用意されています。

●各等級の問題例

 

過去問についてはネットで探すといくつかのサイトが見つかります。『QC検定 過去問』で検索してみて下さい。ただし、どれも個人サイトなのであなたの自己責任でご利用下さい。

 

表2の合格率と、試験問題サンプルをご覧頂ければ各等級の難易度がお分かり頂けると思います。

なお、4級を受検する人にはJSAのサイトに『4級の手引き』が用意されています。とても詳しいテキストなのでぜひ使って下さい。

 

まとめ

今回はQC検定(品質管理検定)について、合格すると転職に有利になるのか、試験の難易度はどうか、私が調べたことを紹介しました。

結論を繰り返すと、単に資格を持っているだけで採用されるような需要の高い資格ではありません。

表1で紹介した通り、QC検定を応募条件に指定する企業はごく限られています。

 

しかし、品質管理の実務経験者として自分のキャリアを証明する材料の1つにはなります。品質管理、品質保証の求人では実務経験が応募の必須、あるいは歓迎条件になっていることが多く、その意味では役に立つ資格と言えます。

事実、件数は少ないですが応募条件に「QC検定合格者歓迎」とする求人もあります。

ただし、レベル的に転職に役立つのは最低でもQC検定3級、出来れば2級以上が望ましいです。私が調べた限りでは、3級を歓迎する求人はほんの数件で、ほとんどは1級、2級を歓迎としています。

 

あなたが転職目的でQC検定を受けるなら、ぜひ2級以上を目指して下さい。受検資格に制限はなく、いきなり2級からの受験も可能です。

本屋に行けば過去問集やテキストが沢山売られています。自分でコツコツ勉強すれば合格可能です。